2009年05月30日
中山道行脚 高崎〜松井田編

先日の本庄までの中山道テクテク旅にすっかりハマった私はその数日後には高崎から松井田までの旅に出かけてしまっていた。歩きたくてしょうがなかったのだ。距離は23Kmほど。もう自分にとっては大丈夫な数字だ。しかしその後知ったのだが当日は高崎が日本で一番暑かった日だったようで、強い日差しといくら拭いてもとまらない汗に往生しペースは少し落ちたものの4時間半ほどで見事松井田宿に到着できた。途中安中からは緩やかな坂道が延々と続く道のりで、暑さも加わり先日の本庄行きの雨同様何だか自分の気持ちが試されているような錯覚に陥ったが、今回は自分のなかに「やめる」とか「帰る」という選択肢が見当たらないのには驚いた。だからといって楽しんでもいないのだ。何と説明したら良いか分からぬが、淡々と歩みを続けることで自分がどんどん小さくなり自然に吸い込まれてゆく感覚がたまらない。人間に知らずして身についてしまった自然を見る目線がどんどん低くなって来るともいえるかも知れない。名も知らぬ草木や石はあいかわらず自分を励まし、時折目にする石仏の表情は歩く苦痛をいたわり、木陰に腰を下ろせば涼しい風が火照った体を冷やしてくれる。そして宿場にさしかかるとまるで家にでも帰って来たようにそのたたずまいが私を迎えてくれるのだ。そうなればもう暑さなんて恨まない。こういうものだと素直に受け入れている自分がそこにいる。こんな感覚は50年以上も生きて初めての経験かも知れない。いや、もしかしたら子供の頃には普通にあったのにいつの間にかなくなってしまったものなのかも知れない。もしそうならば私はここに至って再びこの「いいもの」を見つけてしまったようだ。
Posted by モーレツカーソン at 18:00

